先日、鏡島の家の地盤改良工事があったのですが、実はすぐ中止になっていました。原因はこれ↓

地盤面50cm~150cmの間に大きな石やコンクリートガラ、配管などが埋まっていました。これだと地盤改良の機械が石にあたってしまい真っすぐ地面に入らず、改良位置が大幅にずれてしまったため急遽中止したのでした。

調査では細い管を打つだけなので、石の隙間から問題なく管が入っていってしまうため、地中障害物がどれだけあるかは改良工事が始まってみないとわかりません。僕も設計事務所時代からいろいろな現場を見てきましたが、ここまでガラが多い土地は初めてでした。

最近の分譲地や埋立地ではまずありえないですが、昔からある土地ではこういったぐり石や側溝の蓋などを埋めてしまってある土地は意外と多いのです。

そして怖いのは、こういった土地でもそのまま地盤改良してしまうこと。できなくはないのですが、芯がずれる・柱状改良杭の中に強度のないものが入るといった事だけなく、改良杭を転圧(押し固める事)ができないので、わかりやすく言うとお菓子の「雷おこし」みたいな空洞だらけの杭になってしまうことが一番怖いのです。

こうやってガラを取り出すだけでもたくさんの費用がかかります。しかしこれを取り出さず改良杭を造れば、後に莫大な費用がかかる可能性もありますし、それ以上に不安をかかえたまま暮らすのはもっと苦痛です。

地盤改良したから大丈夫、と思いがちですが、こういったケースもありますので、古い土地に家を建てる時には本当に注意が必要です。