工事も順調に進んでいます。昨日は基礎のコンクリート打ちでした。

基礎の一体打ちとはその名の通り、ベースと立ち上がりが一体になるように作られる基礎のことです。通常はベースと立ち上がりは分けて打ちます。

基礎の一体打ちは構造的には非常に強いですが、デメリットもあります。

ネットなど調べると、施工精度が問題だとかかぶり厚さが取りにくいなどという記事も見かけますが、そういった事を書いている人はやった事ないのだろうなと思います。

施工精度はかなり正確ですし、かぶり厚さも型枠のほぼ芯に鉄筋はきますので問題はありません。

何が一番問題かというと、それはコンクリートの打設時間と打ち継ぎ時間がかなりシビアなところです。

気温が25度以下の場合は比較的時間の余裕がありますが、これが25度以上の場合ではかなり厳しいです。夏はほぼ不可能かもしれません。コンクリートは練り混ぜられた時から硬化が始まります。練り混ぜ開始から打設までが25度以下なら2時間以内に終わってないといけません。それと打ち足す部分については2時間半以内です。

一体打ちの基礎の打ち方として、まず立ち上がりの下部に充填します。その後立ち上がりにコンクリを流して、最後にベース部分を打設します。

ここで、最初に立ち上がり下部の打設した時から最後のベースの打設を開始するまでに、あまり気温が高すぎると最初に打った部分が固まってしまって、その後のコンクリートとくっつかない事が起こっていまいます。

ですので、夏場の基礎工事は弊社でも2回打ちとなります。どうしても一体打ちということになればポンプ車を2台呼ぶなど、人員を倍増すれば出来なくはないでしょうが、住宅規模の基礎でそこまでしている所はまずないと思います。費用がかさみますし、それに見合うほど一体打ちと2回打ちの強度の差がないと思います。

一体打ちのメリットとしては、やはり打ち継ぎがないので、浸水などした時に立ち上がり以下の水害なら基礎の内部に水が入ることはないですが、2回打ちでは打ち継ぎから浸水する可能性は高いです。そこに関しては止水板などで多少はカバーできるかもしれません。


あと、どこの基礎屋も口を揃えて、一体打ちはやりたくないと言います。それは手間もかかることはあるのですが、何より型枠がとても汚れるからです。

一体で打つため、型枠の裏側にもコンクリートが付着したり、折れ曲がった所に入って固まってしまうため、型枠の寿命が短くなってしまいます。これを取るためにまた手間がかかります。

一体打ちは確かに魅力的な工法ではありますが、上記の事をやってくださる基礎屋さんの理解がないと出来ません。


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