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空気環境

丸庄の姿勢

空気環境とは換気計画や空調計画を総合的に整えること。

それを支える断熱性能も一定水準以上の高い断熱性が大切になります。また換気を計画通りに行うためにも気密性能も求められます。

大切なのはバランス。

空気環境を整えるためには全てを同時に考える必要があります。

空調計画

空間の“気配”を整える

丸庄の空調計画はエアコン1台で家を丸ごと空調するように計画します。特別な機械を設置するのではく、エアコンの送風力をうまく利用した丸庄が独自に開発した空調の「仕組み」です。エアコン以外に機械はありません。

SORAIR

丸庄の空調計画では、ごく普通の壁掛けエアコンを1台だけ使います。このエアコンの上部を小屋裏とつなげることで、仕組みが大きく変わります。

24時間換気の新鮮な空気は小屋裏に送り込まれ、エアコンがそれを吸い込んで温度と湿度を整えます。その空気が各部屋にゆるやかに流れていくように、空気の通り道も設計しています。

エアコンが動くと、小屋裏は自然と軽く不圧状態になり、各部屋から取り込んだ空気も、家全体を巡りながらゆっくりと入れ替わっていきます。

複雑な機械は使わず、風の力と建築の工夫だけで整える空気。丸庄の空調は、そうした目に見えない快適さを設計でつくる、独自の仕組みです。

最大の特徴は、エアコンを使わないときは「接続箱」を取り外すだけで、通常の全熱交換型第一種24時間換気システムとして稼働させることができ、接続箱を使用しない限りは、個室で個別のエアコン運転にも対応しています。

「良いと思うことを高め、追求する」という丸庄の当たり前を大切に設計した空調計画が「SORAIR-ソレア」です。

換気計画

照らすのではなく、包む

丸庄ではお客様が日々の暮らしを快適に過ごすことを第一に考え「全熱交換型の第一種換気」を採用しています。

全熱交換型の第一種換気は、外気を室温に近づけてから室内に取り込むため、暖冷房にかかる負荷を軽減することや、湿度も屋内の状態に近づけてから取り込めるため、冬の乾燥時期や梅雨のじめっとした空気をコントロールしやすくなります。外気0℃・室内20℃の場合、約17℃前後で室内に新鮮空気を取り込めます。給気した空気を室温に近づけることは、暖冷房にかかる負荷を軽減することになりますので、光熱費の削減にもなります。

また、長いダクトは排気のみで、給気は天井裏に1本伸びるだけで、基本的にはダクトレスのシステムです。

第三種換気を否定することはありませんが、「快適性」を優先した場合、注意が必要です。第三種換気は外気が直接室内に取り込まれるため、加湿・除湿のコントロールが非常に難しくなります。快適性を維持しようと大きな加湿器や除湿器を別で設置していては、それにかかるイニシャルコストやランニングコストもかかります。もちろん設置スペースも必要ですし、使わない時期には収納も圧迫します。第三種換気は確かにメンテナンスの簡易さや、電気代が安いのは魅力です。しかし、快適性を追い求めれば余計な設備や電気代がかかり、それらを管理する手間もかかります。

家電を含め、できる限り少ない設備で快適性を維持できるように考えています。

設備設計

ふるまいに沿う、使うための佇まい

換気計画は単独で換気のことだけを考えて計画すればいいのではなく、部屋ごとの快適性はもちろん、意匠や構造、断熱や気密のことも考慮しながら複合的に計画しなければなりません。本体のメンテナンスはもちろんですが、ダクトの経路によっては室内に凹凸ができたり、配管経路を無理に遠回りさせたりする可能性もあります。そのため、本来はそういったことまで含めて間取りの計画時から換気や空調のことまで考えた方がいいのですが、まだまだ換気メーカーに換気計画を丸投げする工務店がほとんどです。

実は、構造も設備も計画できる工務店はそう多くないのが現状です。

丸庄では構造計画も設備計画も家の全ての計画を自社で行います。私たちは家づくりにとことん向き合い、想いを胸に技術を磨き続けてきました。

日々の暮らしを最高の歓びに変えるため、高い意匠性と快適性、安全性が不可欠です。私たちは家づくりに真摯に向き合い続けます。