久しくブログを書いていないと、ブログの書き方を忘れます。。
随分とネタはあったはずなのに、思い出せないので最近のことから。
もうすぐ内覧会を控えております本巣市の家にも使っております、木製サッシについて。
今までも木製サッシについては何度か書いておりますが、その魅力はなんと言ってもその美しさ。
窓としてというよりは景色を切り取る大きな額縁かのような佇まいと、空間全体に影響を与える圧倒的な存在感。たかが窓、ただの窓、と思いがちなのだけど、窓は私たちの暮らしの中で一番心を動かしてくれる部品であると思っています。
今日の天気、寒そうだなとか良い天気だなとか、この時期であれば日が入れば窓辺で日向ぼっこするのが最高に気持ちよかったり、春の新芽、夏の濃い緑、秋の紅葉、冬の雪景色を映し、季節を感じることができるパーツでもあります。

私の家では昔より窓を開けることが多くなりました。特に秋、冬直前くらいは日もたっぷりと入り、日中は暑いくらいで、すこし風も冷たく気持ち良い。虫も少なく花粉もない、そして何より紅葉を独り占めしながらコーヒーをゆっくり飲む。とても贅沢だな、と思います。
高気密高断熱が主流になった今、何て時代遅れな事をしているのかと思う人もいるかもしれません。しかしそうではないのです。高気密高断熱を追求してきたからこそ、さらにその先の「暮らしとは何か」という本質を私が知り、伝える必要があるのだと思うのです。
私たちの暮らしは間違いなく快適になってきていると思います。人間とは欲張りなもので、この快適性が数年で当たり前になり、さらにその次を求めてしまうものです。物の価値と心の価値、というものですかね。
木製サッシと聞くと高いんでしょ?とかメンテが大変そう、など思われがちですが、そんなことはありません。
丸庄建設の木製サッシは現場に合わせてつくるオーダーサッシですが、工場生産される木製サッシの約半値です。現場制作の木製サッシには制限がありません。制限が無いというと語弊があるかもしれませんが、家の構造的な制限のみで開口部は自由にデザインできます。
だからこそ、既製品を組み合わせた空間づくりとは設計アプローチが逆転します。
庭があってLDKはこうだからこのサッシを選定する、という世の中の99%の設計手法に対し、この景色をこう取り込む、こうつなげるために窓をこう造ろう、という発想になるんですね。


庭とつながる、そう言う事は簡単です。しかしその言葉の裏にあるのはもっと感情的・情緒的・創作的な窓辺のデザインなのかなと思っています。漠然として言葉にはなかなかできないですが、「世の中に2つと無い自分たちだけの窓」「既製品では得る事の出来ない感動」そう言った満足感を得られるものだと思います。
木製サッシを使っている工務店は増えてきましたが、そのほとんどが既製品の木製サッシです。気密性や断熱性をメーカーが数値で表す事で、断熱等級や一次エネの計算や申請に利用できるからですね。
丸庄建設の場合はこの数値が無いため、木製サッシだったらこの数値でやってね、という一般値を使うため数値だけをみれば不利になります。しかし、断熱等級や一次エネが目標等級に対しかなり余裕がある設計ですので、そこで数値が下がろうとも書類上は問題ありません。
実際はどうなの?という所は、サイズが同じであれば既製品木製サッシと同等の断熱性です。何故なら木とガラスの物としての評価なので違いが生まれにくいのと、樹脂サッシなどに採用されている中空構造ではないため、既製品と現場で造るものとで違いが無いからです。細かいことを言えばパッキンや可動部などは違いますので、まったく一緒という事ではないですが。
気密性に関しては先日のC値0.27の家もそうですが、今まで0.5は切っていますので既製品と比べ断熱気密性が劣っているという事は考えにくい訳ですね。
逆に考えれば、これほどの数値を現場で造れる工務店は岐阜にはないですし、全国見ても稀だと思います。それほどの知識と技術の蓄積がある事は丸庄建設の強みだと思います。
メンテナンス性という部分は既製品と変わりませんが、樹脂やアルミに比べれば劣ります。木なので。
ただし、50年後、どちらがメンテナンスができるかと考えれば、私たちが作る木製サッシが一番有利です。まず50年前の既製部品など手に入りませんし、交換するとなれば枠ごとの交換になります。材質やガラスの構成も違うでしょう。もし既製品がダメージを受ければかなりの出費になるのですが、現場制作の木製サッシはどの時代でも確実に手に入る部品しか使っていないので、100年先でも傷んだところだけを交換して使えるのです。
最近は液体ガラス塗料も進化してますので、木の寿命も今までとは比べ物にならないほど伸びています。これからますます木の利用は促進されると思いますので、そういった塗料も進化していくと思います。
木製サッシいいなと思ったら丸庄建設で。
決して他の工務店で現場制作の木製サッシをつくってはいけませんよ。隙間風びゅーびゅーの家になってしまいます。他の工務店なら既製品の木サッシ、高いですが。