雪が降ると憂鬱になりますね。
子供の頃は雪が楽しくて仕方なかったのを覚えていますが、うちの子は小学二年生で既に雪が嫌だなーと言っています。自分がお子ちゃますぎたのでしょうか。。

憂鬱な雪ですが、一つだけたのしみが。それがこちら。

玄関入ると正面に見える庭。
木々が白く化粧され、ライトアップで幻想的な景色となりました。広角で撮っているので広そうに見えますが、それほど広くはない庭です。大変なこともありますが、やはり自然には心を動かしてくれる力がありますね。


今日の話題は内装仕上げについて。

丸庄建設ではなるべくビニールクロスを使わない家づくりを推奨しています。今回のお家でも次に建てるお家でも一部漆喰の内装を採用しますが、それ以外は紙クロスを標準採用しています。

理由は大きく2つ。

紙クロスはリフォーム時に張り替えるという概念ではなく、上に塗り重ねる下地という概念のため、リフォーム時のクロスの廃棄がないことと、それゆえに部分的に住まい手でタッチアップや塗り替えが容易に行える点がメリットの一つ。もちろん下地としてでなく仕上げとしても最初は使えますので、少し黄ばんだとなれば紙クロスの上にダイレクトに塗装できます。
最近ではビニールクロスの上から塗れる材料も出てきていますが、紙クロスの上に塗るのは、粘土塗料や漆喰、珪藻土といった本物の天然塗料が使えますので、化学物質など一切含まない仕上げが可能です。

もう一点は、建築時は多少高くつくこともありますが、長い目で見れば維持管理生に優れ、生涯コストを抑えられるのがメリットです。ただ予算の関係で使えなかったり、汚れや擦れが気になる方には紙クロスは不向きかと思います。ビニールクロスは20年もすれば黄ばみや痩せ、めくれは必ず起こります。その補修ができないため、綺麗にしたいなら張り替えるしかないのが現状です。

ビニールクロスは焼却処分が難しく、ほとんどが埋め立て処分です。環境負荷が高いので、そういったことを意識しながら素材の選定をしなくてはいけません。

漆喰や珪藻土だって製造時にはかなりの火力で焼きますので、環境負荷は高いです。ただ、ビニールクロスと違って張り替えるということは基本的にはないため、長く使える。そういった点では環境負荷は低いと言えます。クロスも自然素材も製造時にも廃棄時にも負荷がかかるなら、その回数が少ない方が良いよね!ということです。

丸庄建設の左官屋さんは父の同級生でもう半世紀左官仕事をされています。

その左官屋さんとお客さまによるDIYの漆喰仕上げに、手形をポンっと。家族の絆を家に刻みました。

最近ではこういった仕事はほとんどなくなってしまったとの事で、そういった話を聞くたび寂しくなります。
若い職人さんたちも丸庄建設でやる仕事は他ではなかなかできないし、左官屋らしい仕事だと楽しんで工事して頂けています。もちろんお客様も一生に一度の家づくりに携わる経験はきっと良い思い出になると思います!

他には天然石の薪ストーブ炉台。芦野石というグレーの石を採用しました。これも左官工事の一つです。

そして流石に父と同級生ということは年齢的にももう引退を考えているとのこと。ただ若い職人さんはこれからも丸庄建設の仕事をしてくれるようで、今までと変わらず楽しんで仕事をしてもらいたいなと思います。

丸庄建設が家づくりにこだわるのはお客さまのためでもあり、それをつくる職人のためでもあり、設計や監督のやりがいにもつながります。三方良しの家づくりだからこそ、長い歴史を紡いでこれたと思っています。

施工写真やSNSだけでは分からない家づくりの裏側、それが表面に表れてお客さまにも感じていただける家づくりが丸庄建設の家づくりなのかなと思います。性能やデザインなどはもうどこも大差ありません。

どこまで家づくりを真面目に、楽しく、バカになれるか、それが選ばれる基準になっていくのかな、なんて思います。