先日、丸庄建設がいつも工事をお願いしていた大工さんが、亡くなられました。

一年前に病気が判明し、闘病生活を送りながら、元気になったらまた丸庄建設の家を造りたいと希望を持たれていました。まだほんの二ヶ月前まで、これからのことを話していたのですが、本当に残念でなりません。

建築業界では個人事業・一人親方の職人さんも多く、丸庄建設でもこういった方々と工事を進めています。そんな中で病気や怪我で職人としての道が絶たれてしまうケースもあります。その後にスムーズに内容を引き継ぐためのマニュアルを作成することで、家の品質は、手が変わっても一定に保てるようにしています。このマニュアルも、病気がきっかけで作成を始めたものです。

病気や怪我で職人としてはもう働けないとなった時に、企業として何かできる事はないのか?と考えるようになり、経験や知識をこれからの人生でも生かして働ける環境(例えば指導・育成や現場監督として働くなど)を整えることが大切ではないかと、まずは最も関わりが深い大工の社員化という取り組みも少しづつですが初めています。


頂いたものは多いけど、もうお返しすることはできない。

でも想い出は私の心の記憶にしっかりと刻まれて生きています。
だからこそ、これから出会う人やそばにいる大切な人に、また別のかたちでお返ししていく事が、私の心の中にいる大工さんへのお礼へとなるのではないかと思います。

心の中に生き続けるいのち。

縁とは命をもらうこと。

お通夜でお坊さんが言われた言葉ですが、私はそんなふうに感じました。